2026年版・4-4

第1〜6類概論と消火の一問一答

危険物乙4「危険物の性質・火災予防・消火」から、第1〜6類概論と消火に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-4

第1類危険物(酸化性固体)と第6類危険物(酸化性液体)に共通する最も重要な性質はどれか。

  • それ自体がとても激しく燃え上がってしまうという性質を強く持つ可燃性の物質のことである
  • それ自体は燃焼しない(不燃性)が、他の物質を強く酸化して燃焼を大きく助ける(支燃性)
  • 水にひとたび接触するとただちに非常に激しく発熱・発火してしまう禁水性である
  • 分子内に酸素を含有しており、空気が全くなくても自己燃焼する自己反応性である
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正解 それ自体は燃焼しない(不燃性)が、他の物質を強く酸化して燃焼を大きく助ける(支燃性)
解説
これらは自分自身は燃えません(不燃性)。しかし、加熱されたり衝撃を受けたりすると分解して大量の「酸素」を放出します。この酸素が、周囲にある可燃物の燃焼を劇的に加速させ、爆発的な火災を引き起こします。これを「支燃性(しねんせい)」といいます。

他の選択肢が不適切な理由
それ自体が激しく燃える可燃物とする記述は、これらが不燃性である点と正反対です。水に触れると発火する禁水性とする記述は、金属ナトリウムなど第3類の性質であり、第1類と第6類に共通する特徴ではありません。分子内の酸素で空気がなくても燃え続ける自己反応性とする記述は、ニトロ化合物などの第5類に当てはまる説明であり、自分では燃えないこれらの区分とは性格が異なります。
問24-4

第2類危険物(可燃性固体)の火災に対する消火方法として、正しい記述の組み合わせはどれか。
A. 一般的な第2類(赤リンや硫黄など)は、大量の水による冷却消火が最も有効である。
B. 鉄粉、金属粉(アルミニウム粉など)、マグネシウムといった「金属系の物質」の火災には、注水消火が最も有効である。
C. これら金属系物質の火災に対しては、水と反応して水素を発生するため注水は厳禁であり、乾燥砂等による窒息消火を行う。

  • AとBの組み合わせが正しい
  • BとCの組み合わせが正しい
  • AとCの組み合わせが正しい
  • A、B、Cすべて正しい
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正解 AとCの組み合わせが正しい
解説
可燃性固体の火災は、水をかけて温度を下げる「冷却消火(A)」が基本です。しかし、金属系の物質(鉄粉、金属粉、マグネシウム)が高温で燃えているところに水をかけると、激しく反応して可燃性の「水素ガス」を発生させ大爆発を起こすため、水は絶対厳禁(C)となります。

博士の厳格指導
消防法別表第一において、「鉄粉」および「マグネシウム」はそれぞれ独立した品名であり、法的な「金属粉」には含まれません。そのため一括りに「金属粉」と呼ぶのは法令上誤りです。厳密に区別して覚えましょう。

他の選択肢が不適切な理由
記述Bと記述Cは、金属系の物質への注水について正反対のことを述べており、両方を正しいとすることはできません。鉄粉やマグネシウムなどは高温で水と反応して水素を発生し爆発の危険があるため、注水を有効とする記述Bは誤りです。したがって、Bを正しい側に数えるすべての答えが成り立たず、赤リンや硫黄への冷却消火を述べた記述Aは正しいので、Aを外す答えも適切ではありません。
問34-4

第3類危険物(自然発火性・禁水性物質)であるナトリウムやカリウムの火災が発生した場合、絶対に使用してはならない消火剤はどれか。

  • 乾燥砂(水分を全く含んでいない砂のこと)
  • 膨張ひる石(いわゆるパーライトのこと)
  • 金属火災専用として作られた粉末消火剤
  • 水、または水系の消火剤(強化液など)
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正解 水、または水系の消火剤(強化液など)
解説
ナトリウム等のアルカリ金属は、水に触れるだけで激しく反応して熱を出し、可燃性の「水素ガス」を発生させます。この熱と水素で即座に大爆発します。「禁水」の標識がある場所での放水活動は自殺行為に等しいです。消火には乾燥砂や専用の粉末消火剤で覆い隠す(窒息消火)しかありません。

他の選択肢が不適切な理由
乾燥砂は水分を含まないため反応を起こさず、燃えている金属を覆って空気を断つことができる標準的な消火材です。膨張ひる石も同じく水と反応せず、軽くて覆いやすいことから金属火災の消火に用いられます。金属火災専用の粉末消火剤も、この種の火災のために作られたものであり、いずれも使用してはならない消火剤には当たりません。
問44-4

第5類危険物(自己反応性物質)の火災において、泡消火剤や二酸化炭素消火剤による「窒息消火」が全く効果を持たない理由はどれか。

  • 燃焼している温度が極めて高いため、消火剤の水分が瞬時に蒸発してしまうため
  • 物質の分子内に酸素を含有しており、空気中の酸素を遮断しても内部燃焼を続けるため
  • 消火剤に含まれる成分と激しく化学反応を起こし、さらに燃えやすい物質に変化するため
  • 燃焼の進む速度が音速を超えるほど速く、消火剤をかける隙が全くないため
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正解 物質の分子内に酸素を含有しており、空気中の酸素を遮断しても内部燃焼を続けるため
解説
ダイナマイトの原料(ニトロ化合物)などが第5類です。これらは分子の中に「燃える部分(可燃物)」と「燃やす部分(酸素)」の両方を兼ね備えています。そのため、空気を遮断しても燃え続けます。消火方法は「大量の水」で一気に熱を奪い、反応を力技で止める(冷却消火)しかありません。

他の選択肢が不適切な理由
温度が高く水分が蒸発するとする記述は、窒息消火が効かない理由ではなく、冷却が届きにくい理由にすぎません。消火剤と反応してさらに燃えやすい物質に変わるとする記述も、泡や二酸化炭素がこの種の物質と反応するわけではないため成り立ちません。燃焼が音速を超えて速いとする記述は、爆ごうという別の現象の説明であり、空気を遮断しても燃え続けるという仕組みの説明にはなっていません。
問54-4

第1類から第6類までの危険物の消火方法に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • 第1類危険物(アルカリ金属の過酸化物を除く)は、大量の水による冷却消火が基本である
  • 第3類危険物はすべて自然発火性であるため、大量の注水で強制的に冷却する
  • 第5類危険物は自身が酸素を含有しているため、乾燥砂等による窒息消火が最も有効である
  • 第6類危険物は強力な酸化剤であるため、火災の際は燃焼物に直接水をかけてはならない
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正解 第1類危険物(アルカリ金属の過酸化物を除く)は、大量の水による冷却消火が基本である
解説
・第1類:アルカリ金属過酸化物以外は注水による冷却消火。
・第3類:禁水性物質が多いため、注水は厳禁。乾燥砂等で窒息消火。
・第5類:内部に酸素を持つため窒息消火は無効。大量注水による冷却消火。
・第6類:水と激しく反応するものもありますが、基本的には注水消火が可能です(ただし飛散に注意)。

他の選択肢が不適切な理由
第3類をすべて自然発火性として注水するという記述は、ナトリウムなど水と反応して水素を出す禁水性のものが多く含まれるため、極めて危険で誤りです。第5類に窒息消火が有効とする記述は、分子内に酸素をもち空気を断っても燃え続けるという性質と矛盾します。第6類に水をかけてはならないとする記述も、これらは原則として注水による消火が可能であるため適切ではありません。
問64-4

火災の分類において、ガソリンや灯油などの第4類危険物が燃える火災はどれに該当するか。

  • A火災
  • B火災
  • C火災
  • D火災
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正解 B火災
解説
火災区分と適応する消火器のマークは以下の通りです。
・A火災(普通火災):木、紙、繊維など。マークは「白」。
・B火災(油火災):ガソリンや灯油などの第4類危険物など。マークは「黄」。
・C火災(電気火災):通電中の電気設備など。マークは「青」。
・D火災(金属火災):マグネシウム粉等の金属が燃える火災を指します。
乙4試験では、第4類危険物の火災が該当する「B火災」が主役となります。

他の選択肢が不適切な理由
A火災は木材や紙、繊維など、燃えたあとに灰が残る普通の可燃物の火災を指します。C火災は通電中の電気設備の火災で、感電を避けるために消火剤が限られる点が特徴です。D火災はマグネシウム粉など金属そのものが燃える火災で、水と反応して水素を発生するため注水ができません。いずれも引火性液体が燃える火災の区分とは別のものです。
問74-4

消火器本体に表示されている「適応火災の表示」の色について、正しい組み合わせはどれか。

  • A火災用:赤色 / B火災用:黄色 / C火災用:青色
  • A火災用:白色 / B火災用:黄色 / C火災用:青色
  • A火災用:白色 / B火災用:赤色 / C火災用:黒色
  • A火災用:緑色 / B火災用:黄色 / C火災用:赤色
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正解 A火災用:白色 / B火災用:黄色 / C火災用:青色
解説
火災の種類を一目で判別できるよう、消火器には適応火災を示す色が規定されています。ガソリンスタンド等に置く消火器には、必ず油火災に対応する「黄色の表示」がついていなければなりません。配色の組み合わせは試験の必須知識です。

最新法改正情報:博士からの補足
2021年12月末をもって旧規格(丸い色分けマーク)の消火器の設置猶予期間が終了し、現在はすべて「ピクトグラム(絵表示)と該当色の組み合わせ」の新しい表示に完全移行しています。古い過去問等にある「丸いマーク」という表現には注意してください。

他の選択肢が不適切な理由
普通火災を赤色や緑色とする記述は、実際の表示色である白色と異なります。油火災を赤色とする記述も、実際には黄色が用いられており、給油取扱所に置く消火器を見分ける手がかりを取り違えることになります。電気火災を黒色や赤色とする記述も同様で、正しくは青色です。三つの色の対応をひとつでも入れ替えた組み合わせは、そのまま誤りとなります。
問84-4

粉末消火剤(ABC消火器)の主成分である「リン酸塩類(リン酸二水素アンモニウム等)」の特徴として、最も不適切な記述はどれか。

  • 抑制作用によって、燃焼の連鎖反応そのものを瞬時に断ち切ることで消火する
  • 熱で溶けてガラス状の膜を素早く作り、A火災(普通火災)の再燃を防ぐ効果がある
  • B火災(油火災)およびC火災(電気火災)のいずれにも幅広く適応する万能型である
  • 放射後の粉末は自然に気化して消失するため、コンピュータ室等での使用に最適である
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正解 放射後の粉末は自然に気化して消失するため、コンピュータ室等での使用に最適である
解説
ABC消火器は万能で強力な消火力を持ちますが、放射すると部屋中がピンク色の微粉末だらけになります。この粉は基板の隙間に入り込みショートや腐食を引き起こすため、コンピュータ室や美術館など「汚損を避けたい場所」には、ガス系の二酸化炭素消火器などが適しています。

他の選択肢が不適切な理由
燃焼の連鎖反応を断ち切るという記述は、粉末消火剤が持つ抑制作用そのものを述べており正しい内容です。熱で溶けて膜を作り再燃を防ぐという記述も、リン酸塩類が普通火災にも適応できる理由として正しい説明です。油火災と電気火災の両方に使えるという記述も、この消火器が三種類の火災に適応する万能型と呼ばれる根拠であり、いずれも誤りではありません。
問94-4

ガソリンスタンドで火災が発生した場合、従業員が最初にとるべき行動の優先順位として、最も正しいものはどれか。

  • 1.初期消火 → 2.避難誘導(人命救助) → 3.通報(119番)
  • 1.避難誘導(人命救助) → 2.通報(119番) → 3.初期消火
  • 1.通報(119番) → 2.初期消火 → 3.避難誘導(人命救助)
  • 1.避難誘導(人命救助) → 2.初期消火 → 3.通報(119番)
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正解 1.避難誘導(人命救助) → 2.通報(119番) → 3.初期消火
解説
火災現場では、まず顧客を安全な場所へ避難誘導し、続いて119番通報を行います。自分の身の安全が確保できる範囲(炎が天井に届くまで等)での初期消火は、その後に行うべき行動です。避難誘導と通報より初期消火を先に行うと、消火に気を取られて避難や救助の初動が遅れる危険があります。

試験の罠
「初期消火を最初に行う」「通報を後回しにする」の2点が主なひっかけです。人命に関わる避難誘導と、消防への迅速な通報は、初期消火よりも常に優先されます。

他の選択肢が不適切な理由
初期消火を最初に置く二つの答えは、消火に気を取られている間に逃げ遅れが生じるおそれがあり、人命を最優先する原則に反します。通報を初期消火より後に回す答えも、消防隊の到着が遅れて被害が拡大するため適切ではありません。初期消火はあくまで自分の身の安全が保てる範囲で行うものであり、避難誘導と通報より先に立つことはありません。
問104-4

消火の三要素(冷却、窒息、除去)の具体例に関する組み合わせとして、誤っているものはどれか。

  • 冷却消火 ―――― 大量の水をかけて熱を奪う
  • 窒息消火 ―――― 油面を泡消火剤で覆い、空気を遮断する
  • 除去消火 ―――― ガスの元栓を閉め、燃料の供給を断つ
  • 抑制消火 ―――― 乾燥砂をかけて、物理的に酸素を減らす
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正解 抑制消火 ―――― 乾燥砂をかけて、物理的に酸素を減らす
解説
・冷却消火:水で熱を奪う。
・窒息消火:泡、砂、不燃性布、二酸化炭素などで酸素を遮断する。
・除去消火:可燃物そのものを無くす。
・抑制消火(第四の消火法):ハロゲン化物や粉末消火剤を用いて、燃焼の化学的な連鎖反応を強制停止させる方法です。

他の選択肢が不適切な理由
大量の水で熱を奪うという記述は、燃焼に必要な温度を下げる冷却消火そのもので正しい対応づけです。泡で油面を覆って空気を遮断するという記述も、酸素の供給を断つ窒息消火の代表例です。ガスの元栓を閉めて燃料を断つという記述も、燃えるものを取り除く除去消火の典型であり、いずれも組み合わせとして誤っていません。

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